短詩文芸である冠句紹介


by kanku_575
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平成18年度 冠句講座テキストⅤ

秀句の研究(味わい方)

     追信に    出世を急ぐなと母が

     春の鐘    一番好きな人といる

     あぶら蝉   じりじり迫り来る晩年

     父無口    母の写真を拭いている

     ちらと聞く  二度咲く花のしあわせに

     玩具箱    泣かされていても兄が好き

     れんげ咲く  天女が舞い降りそうな昼

     辻曲がる   また立ち去らぬ母がいし

     花すすき   胸の骨壷カサと鳴る

     桃咲いて   表札嫁の名書き添える

     四方光る   妻の着付けは長くとも

     遠花火    もひとり生めと妻に言う

     迎え傘    伝言板に馬鹿と書く

     雪の除夜   晴れ着の躾キュと抜く

     虫の音に   母の針あと解きながら 


終り... 
     
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by kanku_575 | 2010-06-16 22:35 | 冠句のテキスト