短詩文芸である冠句紹介


by kanku_575
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姫路冠句会 12月例会輯 平成22年12月11日(土)

姫路冠句会 12月例会輯 平成22年12月11日(土) 姫路広峰公民館

薄氷   橋本信水選(三才五客)

天  薄氷     私の遺書を封印す       淑子

地  薄氷     定年迄を数えゐる       風子

人  薄氷     変わりないかと母の手紙    一三

客止 薄氷     星影一つままならず      欅子
客2 薄氷     はずした指輪の跡わびし    欅子
客3 薄氷     一葉の紅儚くも        直樹
客4 薄氷     私の心にベール張る      優葉
客5 薄氷     片減り靴を磨く妻       風子

 選者句
  薄氷     友禅長し色冴えて       信水
  薄氷     母の新漬け人気出る      信水


原稿紙   平松直樹(三才五客)

天  原稿紙    空白埋める文字がない     真弓

地  原稿紙    ほのかに匂う春の湖      欅子

人  原稿紙    感涙しぼる原爆忌       信水

客止 原稿紙    横目に山茶花散り急ぐ     欅子
客2 原稿紙    廃校の道細々と        恵羊
客3 原稿紙    ペン胼胝うずく昭和の記    夢月
客4 原稿紙    折れたるペンの夢削る     欅子
客5 原稿紙    老いのつぶやきペンの先    一三

 選者句
  原稿紙     放浪の旅終わりなく     直樹
  原稿紙     文豪望む青き文字      直樹
  原稿紙     花に例えし生きる幸     直樹


とどかない   山根風子(三才五客)

天  とどかない  追えども追えども父越せず   和子

地  とどかない  抵抗をせぬ葦になる      怜子

人  とどかない  師の足跡の海遠き       恵羊

客止 とどかない  焦れど逃げてゆく詩魂     恵羊
客2 とどかない  沈めた過去が浮いてくる    怜子
客3 とどかない  好きが残った花なのに     淑子
客4 とどかない  揺るがしたきは母の塚     直樹
客5 とどかない  どこで遮断機降りたのか    優葉

 選者句
  とどかない  潤んで見えぬ信子星      風子
  とどかない  対の湯呑みが潰される     風子
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by kanku_575 | 2011-02-10 23:57 |  姫路冠句会例会作品輯