短詩文芸である冠句紹介


by kanku_575
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<   2010年 06月 ( 9 )   > この月の画像一覧

やまざと No.592 四月号作品輯Ⅱ

錦里抄  茨木鹿の子選(三才五客)

 小気味よく ポコポコ農機土耕す    早百合
 小気味よく 素足で芝生寝ころんで   武夫
 小気味よく 熟女の啖呵花が舞う    和子

 小気味よく 靴が奏でる朝の道     雄飛
 小気味よく 過去の思い出風化した   初子
 小気味よく 笊に満ちくる蓬の香    恵羊
 小気味よく 山青くして師は語る    佐津子
 小気味よく 百羽の雀がとび立ちし   依子

錦里抄  日下部としゑ選(三才五客)

 小気味よく 水車は春を汲み上げる   恵羊
 小気味よく さらりと本音言い合える  和代
 小気味よく 打つ手打つ手が吉と出る  萬郷

 小気味よく 若竹ぐんぐん伸びてゆく  美則
 小気味よく ずばり返答出来たなら   愛子
 小気味よく 人生行路の舵をとる    喜代子
 小気味よく あしたの背伸び天つかむ  襷子
 小気味よく エンジン全開春街道    くにゑ

錦里抄  村上すず選(三才五客)

 小気味よく 一途貫く師の轍      風子
 小気味よく 宇宙に送る父子立派    美保子
 小気味よく 居並ぶ大人煙に巻き    よし子

 小気味よく 忍んで勝ち取る細い腕   怜子
 小気味よく 百羽の雀がとび立ちし   依子
 小気味よく 若竹ぐんぐん伸びてゆく  美則
 小気味よく ずばり返答出来たなら   愛子
 小気味よく 理詰めで迫る処世術    祐子
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by kanku_575 | 2010-06-30 20:35 |  やまざと誌
冠句神戸港例会

ご案内

冠句神戸港7月句会

日時 七月十八日(日曜)午後一時より
場所 六甲道(J・R)勤労市民センター内

宿題 「街つばめ」   
   「闇匂う」   
   「色浴衣」・各題 三句以内
席題 当日発表の冠題   三句以内

締切: 2時半

欠席投句: 80円切手4枚を同封し
      前日迄に投句所へ

・投句所
〒658-0081
 神戸市東灘区田中町5丁目3ー23ー905  天国保子 宛

冠句に興味ある人、やってみようかと思っている人、お思いきってご参加ください。
この紙面にコメントするか、天国さんまでご連絡ください。

京都や大阪からも参加がある素敵な句会ですよ。全くやったことが無い方、他の句会の方、遊びに
来てください。お持ちしています。
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by kanku_575 | 2010-06-27 22:21 | 句会・行事のご案内
やまざと No.592 四月号作品輯Ⅰ

芳冠録  橋本信水選(上位10句紹介)

 父の檄   女は女らしくあれ     好美
 芽木映える 旅立ちの子に迷いなし   真弓
 父の檄   さびた鍬にも有る光    恵羊
 父の檄   忘れさせない春の雷    佐津子
 芽木映える ピカピカナースよく笑う  裕子
 父の檄   視せぬ大樹の根は深し   初子
 父の檄   金魚に海を見せている   和子
 芽木映える 師は万葉を熱く説く    淑子
 芽木映える 一人のコーヒー甘くする  かよ子
 芽木映える 息整えた子の巣立ち    睦代

文芸塔運営同人昇格記念

祝う春  藤森佐津子謝選(三才・五客)

 祝う春   顔被い度し面映ゆく    信水
 祝う春   汲む水は掌に柔らかく   弘法
 祝う春   嬰日握る手に夢無限    怜子

 祝う春   株分け出来る花を持ち   多津子
 祝う春   また新しい歴史発     信水
 祝う春   鐘撞けば鐘響き合う    好美
 祝う春   あたたかい陽が満ち満ちて 歌子
 祝う春   分かち合う友あらばこそ  くにゑ

山麗抄  「真っ盛り」藤原萬郷選

 真っ盛り  遅い青春でも華は咲く   初子
 真っ盛り  噂気にせぬ花の恋     夢月
 真っ盛り  夜風に花芯炎を吐けり   和子

 真っ盛り  明日への指針手離さず   佐津子
 真っ盛り  蓄えし命今ここに     すず
 真っ盛り  五感が疼く桜の宴     喜代子
 真っ盛り  春の息吹きで鳴る校舎   恵羊
 真っ盛り  酒の肴になる私      淑子

山麗抄  「真っ盛り」磯道美千子選

 真っ盛り  就活厳し春嵐       怜子
 真っ盛り  戯れあってるランドセル  風子
 真っ盛り  山から山へ泳ぐ鯉     英子

 真っ盛り  少年大漁の旗を振る    睦代
 真っ盛り  煩悩従って来る浮世    弘法
 真っ盛り  少年の眸が明日展く    風子
 真っ盛り  無我の竹刀の決まる音   信水
 真っ盛り  萌える緑に小鳥迷い    啓二

山映抄  「磨き上げ」藤原早百合選

 磨き上げ  大きく咲かそう句の花を  怜子
 磨き上げ  汗と涙を光とす      啓二
 磨き上げ  妻芥みんな洗い出す    喜代子

 磨き上げ  真綿にくるむ過去の疵   くにゑ
 磨き上げ  光る言葉は人を打つ    直樹
 磨き上げ  一筋の道匠技       雄飛
 磨き上げ  老舗守ってきた誇り    和子
 磨き上げ  刀自は誰にも引け取らぬ  和子

山映抄  「磨き上げ」高階睦代選

 磨き上げ  一句に秘めし四季の綾   直樹
 磨き上げ  手垢が語る父の生     真弓
 磨き上げ  一人暮らしに慣れた杖   かよ子

 磨き上げ  汗と涙を光とす      啓二
 磨き上げ  自信に満ちて書く日記   佐津子
 磨き上げ  こだわり消えた介護に手  怜子
 磨き上げ  光る言葉は人を打つ    直樹
 磨き上げ  弥陀の化身になる能面   襷子


続く...やまざと No.592 四月号作品輯Ⅱ へ
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by kanku_575 | 2010-06-17 22:41 |  やまざと誌
秀句の研究(味わい方)

     追信に    出世を急ぐなと母が

     春の鐘    一番好きな人といる

     あぶら蝉   じりじり迫り来る晩年

     父無口    母の写真を拭いている

     ちらと聞く  二度咲く花のしあわせに

     玩具箱    泣かされていても兄が好き

     れんげ咲く  天女が舞い降りそうな昼

     辻曲がる   また立ち去らぬ母がいし

     花すすき   胸の骨壷カサと鳴る

     桃咲いて   表札嫁の名書き添える

     四方光る   妻の着付けは長くとも

     遠花火    もひとり生めと妻に言う

     迎え傘    伝言板に馬鹿と書く

     雪の除夜   晴れ着の躾キュと抜く

     虫の音に   母の針あと解きながら 


終り... 
     
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by kanku_575 | 2010-06-16 22:35 | 冠句のテキスト
冠句のいのち

   冠句のいのちは叙情詩。
   叙情とは自分の胸の内を述べる詩
   常に新しい見方で物を捉まえる
   昨日の感動は今日は過去

    初心者  ・・・つたなく幼稚でも、いきいきとした感動を
    ベテラン ・・・その奥にある真実に触れ合う努力

   冠句は「ふくみ」の文学である。
   一番大切な言いたい事を言わずにふくむ。
   ドラマを設定したらこの言葉が最高の表現で、他には無いと
   言う言葉を探す ・・・ その言葉は必ずある。

 崎山不二夫(本名 西野信男 三代目)

  独り聴く  鍬磨き終え除夜深々(大阪に句碑)
  紙コップ  高度八千みな孤独
  若葉光   農夫老いても余生なし

豊島明楽(本名 熊田章)養父市養父町居住

  昭和八年入門
  昭和十一年「やまざとの唄」創刊  現在 五百四十号
 昭和五十八年久佐太郎賞受賞
  
  おぼろ月  歩けばふれる白れんげ(養父神社句碑)
  すすき道  人訪わば風なつかしき
  遠い人   枯れゆくものにすべなかり
  突っ走る  身に余るものみんな捨て

   

続く・・・平成18年度 冠句講座テキストⅤ へ
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by kanku_575 | 2010-06-13 17:19 | 冠句のテキスト
第26回国民文化祭・京都2011が平成23年10月21日(土)から11月6日(日)の期間行われます。

詳細は以下のHPに出ていますので参考にしてください。
第26回国民文化祭・京都2011

冠句では「冠句研究 文芸塔社」が参加しています。この機会に「冠句」を大いにアピールし、「冠句の仲間」を増やし、冠句という短詩文芸が大きく花開くことを願っています。どしどし、参加ください。

なお、相互リンクのところに入れていますので、是非、見てください。
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by kanku_575 | 2010-06-13 01:35 | 句会・行事のご案内
冠句の作り方

   冠句は題詠の姿をした創作吟である。

    おぼろ月      ⇔  歩けばふれる  白れんげ
   上五文字(冠題) 一字明ける 中七文字  下五又は座五

  冠題は・・・・・附句(十二文字)の為に課せられた五文字である

  連句の発句を冠題五文字で表し・・・・・附句(七・五)は自分に
                     飛躍して詠う。

 ○ 接続体は俳句である。
  (例) 他人の目さけてひっそり母子住む
      吊り革にぶらさがり今日停年す

      他人の目 一つあやまちつきまとう
      吊り革に 今日停年のわが拳(こぶし)

  冠題は冠題で独立し附句は附句で独立する 

  十二文字(附句)でドラマ化するには一字が大切。
  特に(て・に・を・は)の使い方。

  季語の冠題に季重なりは避けた方が無難

  「る・て・り」等冠題止めの場合の附句
  破調句・字余り・字足らず・音韻破調

  冠題から来るイメージを先ず探す。幅を広く見つめる。

  冠題を説明せずにドラマを飛躍させる。
  時間を置いてから咀嚼(そしゃく)して見る



続く・・・平成18年度 冠句講座テキストⅣへ
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by kanku_575 | 2010-06-09 21:46 | 冠句のテキスト
第二十八回 久佐太郎句碑まつり

6/4(金)
和田山は昨日、集中豪雨だったそうですが、皆の気持ちが通じたのか?今日はとても天気の良い日になりました。姫路冠句会からは9名の参加となりました。姫路・野里からJR播但線に乗り、寺前で乗り継ぎ、和田山駅に向かう。播但線の車窓より、長閑で自然いっぱいの風景が続きます。田植えを終えた水田の間に、稔り豊かな麦畑が広がります。のんびりとした約一時間40分位の旅も冠句の話や、世間話で盛り上がり、あっという間に和田山駅でした。
和田山駅からはタクシーに分乗、自然を満喫しながらのドライブで真言宗満福寺に到着致しました。

満福寺
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多くのやまざとの方々の出迎えです。岡山、高梁、京都からも参加があり、大層賑やかに過ごしました。
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最初に満福寺から少し下ったところにある久佐太郎の句碑に詣で、献花し、お祈りを致しました。
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句碑に刻まれている久佐太郎の句
  深山寺 心づくしの句友だち
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その後、本殿の部屋に移り、句会の始まりです。まずは「やまざと賞」の発表で、姫路冠句会の優葉さんが最優秀の楯を頂きました。信水先生が数人に手渡され、挨拶をされました。会場にはお弁当が出され、また、手作りのソーメンが振舞われ、大層美味しく頂きました。他にも柏餅、手作りのドーナツなど有難く頂きました。ビールも出たおかげ?でお隣の方とも色々お話が出来、とても楽しい一日でした。久しぶりのことで話の花が各所で咲いていました。
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食事が終わり、選者の先生方は皆が持参の句から三才・五客・十五秀を選び、冠題ごとに発表されました。まずは、「句碑まつり」という奉納の冠題で参加者全員の句が名前とともに発表されました。そして、今回の「祝題冠題」5題の結果発表となりました。発表は良き緊張もあり、途中の休憩もありで、ゆったりとした時の中の素敵な素敵なひと時でした。そして、最優秀に輝いたのは姫路冠句会の風子さんでした。他にも、二三人姫路冠句会の方が十位の中にあり、お目出度い、感謝の日となりました。結果は後日、配布のやまざと誌より、お伝えします。

句会も終り帰る際、やまざとの皆様は最後まで見送って下さり、とても感動いたしました。また、来年も是非参加したいと各自思ったに違いありません。素敵な余韻に浸りながらの家路でした。

拙筆...
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by kanku_575 | 2010-06-04 20:34 | やまざと冠句会
太田久佐太郎(本名 太田 稠夫 シゲヲ)

   明治二十四年六月二日 神戸市に生る。早稲田大学英文科卒業。
   文丘草太郎の名で小説・戯曲・評論文等を諸雑誌に発表。
   大正二年東京時事新報・更に読売新聞・婦人倶楽部編集長を経て
   昭和四年小林一三首唱の国民座に入り文芸部長として活躍。
   大正十年頃より冠句を研究・自ら「吾楽」を刊行し、昭和二年「文芸塔」創刊する。

  雑俳諧視れていた冠句を、今日の文芸価に導いた功績は、俳壇の子規と並び称される。

  昭和三十年七月一日 六十五才で逝去。京都市左京区二条通りの真浄院にまつる。
  毎年七月第一日曜を久佐太郎忌と設定。

  著書に現代冠句大観、正風冠句新講、堀内雲鼓研究。

久佐太郎の作品

 ほのぼのと 舟世帯もう火を起こし   昭和二年
 
 われ一人  そむけど春は笑顔なる   昭和六年

 懐かしさ  臍の緒とある母の文字   昭和六年

 霊迎え   佛というはみなよきひと

 忘れ傘   また来る謎の春の酔い   昭和二十五年京都句碑

 走馬燈   五十過ぎての早いこと   昭和二十七年京都句碑

 冠翁忌   痩骨鳴らし起たんとす   昭和二十九年

 深山寺   心づくしの句友だち    但馬句碑

早川桜月(二代目)

  久佐太郎没後、文芸塔を自宅におき続刊、主幹となる。
  昭和四十六年舞鶴供楽公園に句碑を建立。

  代表作

   海ひろし  小さな墓が一つある

   山は枯れ  吹き寄せられたような村

   かきつばた 障子細目に人病める

   漁火に   黎明おくる波すずし

   鐘が鳴る  北野のみちは梅月夜

    明治三十五年一月京都西陣に生まれ。
    著書 現代大観
    三月を桜月忌と設定する。



続く...平成18年度 冠句講座テキストⅢへ
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by kanku_575 | 2010-06-01 20:57 | 冠句のテキスト